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YAMAHA MT-07(2016年モデル)
1999年、ヤマハ発動機は1台のコンセプトモデルを発表する。「Master of Torque」を標榜し頭文字をとってMT01と名づけられたそれは「鼓動」をコンセプトにXV1700の空冷Vツインエンジンを搭載したモデルであった。そのコンセプトモデルは2004年に市販モデルとして発売される。
イタリアヤマハでは続いてXTZ660のエンジンを用いたMT-03を発売するが、どちらもヨーロッパ市場向けのデザインであり、日本では特に取り上げられることもなく生産を終えている。
そのコンセプトを引っさげて2013年に900cc3気筒のMT-09とともに発表されたのがこの690cc並列2気筒のMT-07。2014年に正式に販売されるや否や両車は二輪業界久々のヒット作となる。
まず何といっても基本性能を維持したまま現代ではありえない低価格を実現したことが大きい。750クラスといったらもう30年前から70万円越えが当たり前だったのだ。それが2気筒とはいえ70万円以下。
同クラス競合車といえばHonda NC750(75万円)、Suzuki GSR750(97万円)Kawasaki Z800(参考92万円)あたりになるからかなりのアドバンテージではあったが、それほどの低価格帯であっても「乗って楽しい」と言う部分に一切妥協がなかった。
車体は軽く、ハンドリングは素直な「ヤマハ・ハンドリング」。パワーデリバリーも穏やかではあるが必要十分。コストの関係でオミットされた電子スロットルも、スロットルのダイレクト感という点では好ましい。(これをドンツキだと感じるライダーもいるかもしれないが)
また高価なパーツが一切使われていない、と言うことは自分好みにセットアップすると言う楽しみがあると言うことでもあった。等身大の、身近なモデルとして非常に意義のある一台。
(写真は管理人の所有車)
全長 | 2,085mm |
全幅 | 745mm |
全高 | 1,090mm |
ホイールベース | 1,400mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 805mm |
キャスター/トレール | 24°50′/90mm |
乾燥重量 | 179kg |
エンジン形式 | 水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ |
潤滑方式 | ウェットサンプ |
排気量 | 688cc |
ボア×ストローク | 80.0mm×68.5mm |
圧縮比 | 11.5 : 1 |
最高出力 | 73ps(54kW)/9,000rpm |
最大トルク | 68N・m(6.9kgf・m)/6,500r/min |
変速機 | 常時噛合式リターン6速 |
タイヤサイズ | F:120/70R 17 R:180/55R 17 |
フューエルタンク容量 | 13L |
ブリーザー | NAG S.E.D.製IPCV-Superb |
Fフォーク | NAG SED製カートリッジイミュレータ BURRITO+イニシャルアジャスター+スプリングベアリング |
Rショック | NITRON R3 |
ハンドルバー | EZ-FIT |