Gallery

YAMAHA XTZ750 Super TENERE

パリダカールラリーに果敢に挑んだYAMAHAが最終兵器として1989年にリリースしたのがXTZ750である。
XTZ750のワークスレーサーとも言えるYZE750Tは第13回パリダカールラリーで1~3位を独占するという快挙を成し遂げ、それ以後も名手ステファン・ペテランセルのライディングでパリダカ史上最多優勝6回という金字塔を打ち立てた。

 

XTZ750はYZE750Tのベースモデル(レプリカという説もあり)らしく非常に優れたラリーウェポンであったが、それゆえに車格は大きく(ガソリンタンクは公称26リットルである)、日本では残念ながら爆発的な支持を得ることなく数百台が逆輸入されたのみで国内販売にはいたらなかった。
エンジンは当時新設計となる750cc水冷ジェネシス5バルブパラレルツイン。
エンジン前後長を詰めるため、後のYZF-R1にも見られるようにミッションをクランク後方ではなくシリンダー後方へと配置し、BDST38ツインキャブとの組み合わせで70psを出力する。
生粋のオフローダーながらロード適性も高く、後のTDM、TRXなどデュアルパーパスやロードスポーツモデル誕生に一役買うことにもなった。

 

90年、92年にマイナーチェンジが行われたが基本的なスペックに変更を加えられることなく96年に生産を終了。最終的な生産台数は40,555台と記録されている。
(写真提供:風早彦氏)

 

XTZ750 Super TENERE(3LD) ●BASIC SPECIFICATION
全長 2,285mm
全幅 815mm
全高 1,355mm
ホイールベース 1505mm
最低地上高 240mm
シート高 815mm
キャスター/トレール 26゜30'/101mm
乾燥重量 195kg
エンジン形式 水冷4サイクルガソリンDOHC2気筒5バルブ
潤滑方式 ドライサンプ
排気量 749cc
ボア×ストローク 87.0×63.0mm
圧縮比 9.5
最高出力 70ps /7,500rpm
最大トルク 6.8kg-m /6,750rpm
変速機 常時噛合式リターン5速
タイヤサイズ F:90/90-21  R:140/80-17
フューエルタンク容量 26L

^